2007年4月11日(水)「しんぶん赤旗」
勤務医の23% 週64時間超労働
48時間超7割
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病院で働く勤務医の七割は、一週間の勤務時間が法定労働時間(四十時間)を上回る四十八時間以上に達していることが十日、日本病院会の調査で明らかになりました。
調査は昨年七月、全国の二千五百三十五病院を対象に行い、五千六百三十五人の勤務医から回答を得たもの。同日開かれた厚生労働省の地域医療支援中央会議で報告されました。
当直を除いた一週間の勤務時間は、「四十八―五十六時間未満」が26・1%で最も多く、「六十四時間以上」(23・2%)、「五十六―六十四時間未満」(20・8%)と続きました。「四十時間未満」は4・1%にとどまりました。
夜間当直をしている人は71・6%で、一カ月の平均回数は「二回以内」が41・9%、「三―四回」が40・8%でした。五回以上という人も17・1%いました。
当直の翌日も「普通勤務をせざるをえない」人は88・7%にのぼりました。
医療ミスの原因と勤務状態との関連(複数回答)では、「過剰な業務のために慢性的に疲労している」が71・3%で最多。次いで「患者が多く一人当たりの診療時間、密度が不足がち」が62・8%でした。
勤務医不足の要因は「過酷な労働環境」(61・0%)をあげる人が最も多く、その対策では「国が医学部の定員数増、前期研修を含め医師の適正配置に責任を持つべきである」が47・2%で最多でした。(いずれも複数回答)
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