2007年4月9日(月)「しんぶん赤旗」
栃木・鳥取・佐賀・宮崎で空白克服
いっせい地方選 道府県議選・政令市議選
1人区の大正(大阪)・須崎(高知)で競り勝つ
大阪市議選で4増
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「オール与党」対日本共産党の激烈なたたかいとなったいっせい地方選挙前半戦は八日、十三都道県知事選、四政令市長選、四十四道府県議選、十五政令市議選、東京都議補選(七選挙区)で投開票されました。(日本共産党の全当選者)
八日午後十一時半現在、栃木県では宇都宮市・上三川町区で野村節子氏が、鳥取県では、鳥取市区で市谷知子氏が、佐賀県では佐賀市区で武藤明美氏が、宮崎県では宮崎市区で前屋敷恵美氏がそれぞれ当選し県議会の空白を克服しました。
大阪府では定数一の大阪市大正区で小谷三鈴氏が二位に三千票以上引き離し議席を死守。同じく定数一の高知県須崎市区でも谷本敏明氏が議席を確保しました。被災地の新潟県長岡市・三島郡区では竹島良子氏が党初議席を獲得、滋賀県草津市区でも、西川仁氏が初議席を獲得しました。米軍再編の焦点である山口県岩国市・玖珂郡区では久米慶典市が議席を回復しました。
山形県では山形市区で渡辺ゆり子氏が議席を回復し、鶴岡市区の笹山一夫氏と合わせ複数議席を獲得。長野県では定数二の上伊那郡区と塩尻市区、岡谷市区でそれぞれ、現職の小林伸陽氏と備前光正氏、毛利栄子氏が議席を確保し、長野市区では現職の石坂千穂氏に加え、新人の和田明子氏が当選複数議席を回復するなど、党公認六議席から七議席に前進しました。
北海道小樽市区では花岡ユリ子氏が議席を確保しました。
政令市議選では、大阪市で現有十二議席を十六に伸ばし躍進しました。
選挙戦で日本共産党は、「オール与党」自治体のほとんどで、国の庶民増税・負担増の政策に立ちはだかるどころか、これに追いうちをかけている実態を厳しく告発し、「自治体に福祉の心を」と訴えました。一方で、巨大開発に熱中し、大企業誘致補助金で札束をばらまく「逆立ち」政治の根本的転換を呼びかけました。
さらに、選挙と同時並行で、国会で改憲手続き法案審議がおこなわれるなか、「憲法九条を守れの願いをこぞって日本共産党に」と訴えました。
日本共産党の主張には、全国で、無党派はもちろん、保守や有力者のなかでも「今度は日本共産党」の声が広がる一方、「オール与党」勢力による激しい「共産締め出しシフト」がしかれ、文字通りのしのぎを削る大激戦となりました。
知事選挙
知事選では日本共産党だけが、十三都道県すべてで公認・推薦候補をたて、「逆立ち」政治の転換を正面から訴えたたかいましたがおよびませんでした。
東京では、日本共産党推薦の吉田万三氏が六十万票を超え善戦しましたが及ばず、石原慎太郎氏が三期目の当選を確実にしました。
ほかには、北海道、奈良、鳥取、島根、徳島、佐賀、大分では自、公が推薦・支援する候補が、福岡では自の支援候補が、福井、三重では自民、民主が相乗り推薦する候補が、岩手、神奈川では民推薦・支援候補がそれぞれ当選を確実にしました。