2007年4月3日(火)「しんぶん赤旗」
松岡農水相を告発
市民団体 「光熱水費は虚偽記載」
自民党の松岡利勝農水相の資金管理団体の光熱水費問題で、弁護士や大学教授らでつくる市民団体「政治資金オンブズマン」(大阪市)のメンバー七人は二日、松岡氏と会計責任者の二人を政治資金規正法違反(虚偽記載など)の疑いで東京地検に告発しました。
告発状などによると、松岡氏の資金管理団体「松岡利勝新世紀政経懇話会」は、光熱水費が国費(税金)で賄われている衆院第1議員会館204号室にあるのに、会計責任者は二〇〇二―〇五年の政治資金収支報告書に計約二千二百万円の光熱水費を計上し、虚偽を記載したと指摘。同懇話会の代表者である松岡氏についても、虚偽記載の共同正犯であり、監督責任を怠った疑いがあるとしています。
告発状では、松岡氏が国会答弁や記者会見で、「ナントカ還元水」とか、「適正に処理している」と逃げようとしていることを厳しく批判。政治団体の会計責任者は会計帳簿を備え、これにすべての収入・支出を記載すべく定められているので、「適正に処理している」なら、支出の総額や、いつ、いくらの金額を支出したかの明細も明らかになるはずだとして、それをしないのは、虚偽記載であることを隠ぺいするための方便と指摘しています。
告発状は、「政治家への信頼は代議制の根本である」として、「国会議員等の金の透明性を欠く行為は、民主主義社会の秩序、根本規範に抵触する実質犯である」と厳罰に処すことを求めています。
これについて松岡農水相は二日、「国会で何度も申し上げてきた。特別申し上げることはない」と記者団にコメントしました。
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