2007年3月31日(土)「しんぶん赤旗」

「政治的資質」問われる 公明・浜四津氏の中傷演説


 公明党の浜四津敏子代表代行が、各地で日本共産党に対するウソや自らにはねかえる中傷演説を行っています。


●「実績がない」?――

野党時代の公明党の実績宣伝も「デマ」か

 日本共産党は、議会では野党でも、広範な住民と力を合わせ、「子どもの医療費無料化」「国保料や介護保険料の軽減」など多くの実績をあげてきました。そのなかには、公明党などの妨害をうけながらも粘り強く要求して実現したものも少なくありません。

 ところが浜四津氏は、「共産党は予算に反対したから実績がない」、共産党の実績宣伝は「デマ」だといいます。では問いたい。

 公明党自身、一九六一年の「公明政治連盟」以来、野党のときには政府の予算案に反対してきました。それでいて、浜四津氏自身最近も、「公明党は、野党の時代も一生懸命に仕事をしてまいりました。……教科書の無償配布の実現や白内障に対する眼内レンズ挿入手術のレンズ代も含めた保険適用をはじめ、救急救命士の制度創設、放送大学の制度など、しっかりと仕事をしてまいりました」と演説しています(公明新聞二月十四日付の「演説要旨」)。

 「予算に反対したから実績がない」なら、公明党の実績宣伝こそ「デマ」宣伝ではありませんか。

 国でも地方自治体でも、予算は政治の基本を示すものです。しかも、採決は予算の項目ごとの採決ではなく一括採決であり、個々の施策で賛成できるものがあっても、予算の基本が国民の利益に反するものなら、反対するのが当然です。こうして行政をチェックすることは、議会の大きな仕事です。公明党が予算に反対すること自体を攻撃するのは、議会や野党の存在意義の否定であり、公明党がいかに議会制民主主義に反する政党かを示すだけです。

●北朝鮮問題――

反省すべきは公明党

 浜四津氏は、北朝鮮問題をつかった反共攻撃も行っています。それなら聞きましょう。北朝鮮問題で、反省すべきは公明党ではないかと。

 公明党は、北朝鮮が金日成崇拝を顕著に強めた七〇年代以降、北朝鮮との関係をつよめました。七二年の公明党訪朝団は北朝鮮側との共同声明で、「公明党代表団は朝鮮人民が敬愛する金日成(キム・イルソン)首相のチュチェ思想を指針として、千里馬(チョンリマ)の勢いで駆け社会主義建設で大きな進歩を遂げたことに対し祝賀した」(公明新聞七二年六月七日付)と、金日成個人崇拝体制を礼賛しました。十年前には、金正日労働党総書記就任にあたって、当時の「公明」藤井富雄代表が「建国の父、故金日成閣下の魂を継承され、金正日閣下の指導体制の下でのご繁栄が、極東アジアひいては国際の平和と安寧に寄与されんことを願います」(公明新聞九七年十月十日付)との祝電を打っています。

 北朝鮮の拉致問題でも、八九年には、原敕晁さんになりすまして韓国に潜入して捕まった辛光洙とその共犯者をふくむ「在日韓国人政治犯の釈放に関する要望」と題する要望書に公明党・国民会議の国会議員六人が署名していました。

 日本共産党は、北朝鮮の国際的無法行為に自主独立の立場からきっぱり批判してきました。一九六八年には、北朝鮮の「武装遊撃隊」を韓国に送り込む「南進」論の誤りを金日成に直接会って指摘、七〇年代前半、金日成崇拝を強め、日本の民主運動におしつけてきたとき、これを批判したのも日本共産党です。さらに、日本共産党が八三年のラングーン爆破事件、八四年の日本漁船銃撃事件、八七年の大韓航空機事件など北朝鮮の無法行為を国際的道理にたって批判すると、北朝鮮は日本共産党を攻撃する態度をとりつづけました。そのため、八三年以降、日本共産党と朝鮮労働党の関係は断絶したままです。

 北朝鮮による日本人拉致事件についても、八八年三月に、北朝鮮による拉致疑惑を国会で初めてまとまった形で提起し、政府に認めさせたのは、日本共産党の橋本敦参院議員の予算委員会での質問でした。

松議員のデマ宣伝で「遺憾の意を表明」

公明党

 相手を攻撃するのに「手段を問わない」のが公明党です。公明党にはこれまでにもデマ宣伝の無数の履歴があります。同党の松あきら参院議員は、民医連問題を使った反共デマ演説で訴えられ、昨年八月に高知地方裁判所の和解で「遺憾の意を表明」し、公明党自身「政党としての社会的責任の重大性に鑑(かんが)み、党構成員の政治的資質の更なる向上に努力する」ことを約束したのです。

 浜四津氏の反共演説も、この裁判の和解で公党として自ら約束した内容に照らしてまったく無反省、無責任であり、「政治的資質」が厳しく問われています。(O)


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