2007年3月28日(水)「しんぶん赤旗」
都市再生改定案を可決
共産党反対 開発、住民不在に
参院委
小林議員が批判
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参院国土交通委員会は二十七日、大都市の民間大規模開発を促進・継続する都市再生特別措置法改定案を、自民、公明、民主、国民新党の賛成多数で可決しました。日本共産党の小林みえこ議員は採決に先立ち、同委員会で質問し、住民の声が反映されず、生活も保障されないと反対の態度を表明しました。
小林氏は、具体例として、大阪駅前の梅田北ヤード開発をとりあげ、鉄道運輸機構とUR都市機構所有の土地を、開発事業者であるオリックスと三菱地所にいくらで売却したか質問しました。国土交通省の中島正弘都市・地域整備局長は、三菱地所に関しては、「公表の同意がない」と拒みました。
小林氏は、「国民の財産である土地を、価格も公表せずに売却し、取得した民間事業者が住民の意見の反映もなく開発する、まったく国民不在の開発だ」と厳しく批判。さらに、都市再生特別措置法の趣旨のひとつに、居住空間の向上があるとし、住宅建設の実態についてただしました。
中島局長が、国交相認定の民間都市再生事業二十四件のうち、住宅建設は九件、七千百二十八戸で、そのうち公営住宅は一件、百五十戸とのべたのにたいし、小林氏は民間が「最高級ブランド」などと宣伝している例もあげ、「良質で低家賃の公営住宅の供給にこそ力を注ぐべきだ」と主張しました。冬柴鉄三国交相は、民間の高家賃を認めつつ、「厳しい財政状況」を理由に、現状を追認しました。