2007年3月28日(水)「しんぶん赤旗」

日中関係改善で意見交換

2年ぶり再会 志位委員長、路甬祥中国全人代常務副委員長と会談


写真

(写真)志位和夫委員長(左)と懇談する中国の路甬祥全人代常務副委員長(右)=27日、党本部

 日本共産党の志位和夫委員長は二十七日午後、党本部で、参議院の招待で来日中の路甬祥・中国全国人民代表大会(全人代、日本の国会に相当)常務委員会副委員長の一行と会談しました。志位委員長と路副委員長は二〇〇五年にも会談をおこなっており、二年ぶりの再会を喜びあいました。

 参議院と全人代との定期交流のために来日した路副委員長は、交流を通じて相互理解や信頼を深めることは、日中関係の改善と発展にもよい影響を与えると表明するとともに、日本共産党が日中関係の促進のために貢献してきたことに感謝をのべました。

 志位委員長は、昨年十月の安倍首相の訪中以来、日中関係に前向きの変化が生まれたことを評価し、路副委員長の訪日や四月に予定されている温家宝首相の訪日が両国関係を前進させるものとなるよう期待を表明。同時に、歴史問題の解決では日本は出発点に立っているにすぎないと指摘し、「従軍慰安婦」問題で「河野談話」を事実上否定する安倍首相の発言への批判的立場をのべました。そして、この動きの根底には侵略戦争を正当化する異常な流れが存在しており、その根を断ってこそアジア諸国との本当の友好が可能になるとして、日本共産党はそのために力をつくすと強調しました。

 また、「慰安婦」問題をめぐる国際的な批判について、日本は歴史認識とともに人権認識も問われていると指摘。北朝鮮による拉致問題を解決するうえでも、安倍首相は誤った発言をただす必要があるとのべました。

 路副委員長は、志位氏の発言にたいし、日中関係の前進について的確な評価をしていると応じました。さらに、中国の外交政策を説明するなかで、覇権主義や紛争の武力解決に反対し、紛争は国連の枠組みで平和的に解決することを堅持するとのべました。志位委員長はこれにたいし、国連憲章にもとづいて紛争を平和的、外交的に解決するという日本共産党の立場とまったく一致すると応じました。

 路副委員長は日本共産党の政治理念や歴史認識、日本の未来への責任感に敬意を表したいとのべ、志位委員長は日本が歴史の自己検討によって東アジアの平和の共同体づくりに貢献できるよう努力していきたいとのべました。

 会談には日本共産党から穀田恵二国対委員長、西口光国際局長代理、森原公敏、神田米造両国際局次長、笠井亮衆院議員、仁比聡平参院議員が、中国側から全人代の王英凡・外事委員会副主任委員、王雲龍、張春生、周友良、李主其、劉山在、陳章良、倪岳峰、竇樹華の各全人代代表、在日中国大使館の孔鉉祐公使らが同席しました。


もどる
日本共産党ホーム「しんぶん赤旗」ご利用にあたって
(c)日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 TEL 03-3403-6111  FAX 03-5474-8358 Mail info@jcp.or.jp