2007年3月26日(月)「しんぶん赤旗」

主張

子どもの医療費助成

全国どこでも実現の先頭に


 子どもが安心してお医者さんにかかれるようにしてほしい、と全国の自治体に広がっている医療費助成・無料化の願いに、どの党がこたえることができるか、いっせい地方選挙で問われています。

繰り返し粘り強く

 子どもの通院・入院のさいの医療費の自己負担分を助成する自治体独自の制度は、三十年以上の歩みをもっています。日本共産党は、女性団体や医療関係者、住民とともに、一歩一歩実現のために努力してきました。それが実ってすべての都道府県で自治体独自の助成制度がつくられています。都道府県のうち通院で「就学前まで」の助成制度があるのは約半数です。来年度対象年齢を拡大する自治体も少なくありません。

 子どもの医療費助成をめぐる三十年余の運動の積み重ねは、当初の課題だった「乳幼児」から「義務教育終了までの子ども」へと大きく発展しています。全国で日本共産党が住民とともにとりくんでいる「こども署名」運動も、そうした流れのなかで息づいています。

 子どもの医療費助成制度は、四十七都道府県に広がったように、子育てや孫育て中の人々はもとより、少子化対策・子育て支援としてだれもが支持・応援できる願いです。

 住民が議会に提出した医療費助成の拡充を求める請願については、党派を超えて実現のために奮闘すべきものです。

 日本共産党は、自民党や公明党、民主党など「オール与党」が否決を繰り返すなかでも、粘り強く採択を求めてきました。

 たとえば、今年十月から、通院の助成対象が三歳に拡大する千葉県です。対象が二歳となった以降の一九九九年二月から〇六年十二月までの間に、日本共産党県議団が紹介議員となった乳幼児医療費助成の拡充を求める請願が県議会に十九回提出されています。この力が、否決を繰り返してきた「オール与党」の態度にも変化を与えています。乳幼児医療費助成の拡充を求める請願にそれぞれ十七回ずつ反対した自民党と公明党も、ついに〇六年十二月には採択に賛同しました。ただ十六回反対した民主党は、この時も反対に回りながら、マニフェストには「六歳まで早急に引き上げ」と書く不誠実な態度です。

 子育ての願いに背を向ける「オール与党」の重い扉を、住民と日本共産党の共同した運動が開けて、乳幼児医療費助成の拡充を実現してきたのです。

 日本共産党は、地方議会で繰り返し子どもの医療費助成制度を要求するとともに、国の制度創設を国会で求めてきました。自民党、公明党政権は、窓口負担減免を行っている自治体への国庫負担金減額措置をとっています。子育て支援に奮闘している自治体に制裁を科すのは、“やるな”といっているに等しい行為です。助成自治体への制裁の廃止を求めるかどうかは、子どもの医療費助成制度にたいする姿勢の真偽を示す一つの指標です。

住民とともに草の根で

 日本共産党は、いっせい地方選挙の政策で子どもの医療費助成制度の対象年齢の拡大、所得制限や窓口負担の撤廃など施策の拡充をかかげるとともに、住民とともに進めた草の根の運動の成果を具体的に堂々と誇れる党です。

 子どもの医療費無料化の願いを、全国どこでも実現の先頭にたっている、この党にこぞって託してください。



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