2007年3月25日(日)「しんぶん赤旗」

いまも続く苦しみ

薬害エイズ

和解11周年で記念集会


 “一九九六年の国・製薬企業との和解後も、日本の血友病患者ら千五百人余りがHIV(エイズウイルス)の感染被害を受け、いまも苦しんでいる”――東京・大阪のHIV訴訟原告団・弁護団主催の「薬害エイズ裁判和解十一周年記念集会」が二十四日、東京都千代田区の会場で開かれ、百人余が参加しました。

 集会では、患者や遺族が、いまだに病気や薬の副作用、社会的偏見で苦しんでいる現状を口々に語り、製薬企業の利益を優先して種々の薬害を根絶しようとしない政府の姿勢を批判しました。

 東京の男性患者は、中学二年のときの鼻の手術でHIVに感染。薬の副作用で歩けなくなり、肝硬変にもなって肝移植手術を受けたなど、最近までの闘病生活を話し、「長生きしたいが、いつまで生きられるか分からない」と訴えました。

 大阪の遺族の男性は、白血病の息子を苦労して育て、その白血病の治療で使った血液製剤で息子がHIVに感染、成人・結婚したあとに若くして死亡したと報告。「病院から息子の遺体を自宅に引き取った直後に阪神大震災にあい、葬式もできなかったことが悔やまれる」と話しました。

 集会では日本共産党の小池晃政策委員長のメッセージも紹介されました。



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