2007年3月25日(日)「しんぶん赤旗」
イラク副首相、テロで負傷
【カイロ=松本眞志】イラクのサラム・ゾバイ副首相(イスラム教スンニ派、イラク合意戦線)は二十三日、首都バグダッドの自宅付近のモスクで礼拝中に爆弾テロに遭い、負傷して病院に運び込まれました。爆発で同副首相の兄弟一人を含む九人が死亡し、十五人が負傷しました。
二十二日にも、イラク訪問中の潘基文国連事務総長の近辺で迫撃砲弾がさく裂した事件が起きました。潘氏は危うく難を逃れましたが、ロシアのチュルキン国連大使は事件を重く見て、「明らかにわれわれは事態の進展に懸念と衝撃を受けている。イラクの治安情勢が深刻で困難なことを改めて認識させた」と国連本部の報道陣に語りました。
米・イラク軍が二月中旬以降治安作戦を実施後、爆弾テロの発生率が減少したと述べていますが、これらの一連の事件は、首都の治安状況が決して安定化していないことを示したといえます。
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