2007年3月23日(金)「しんぶん赤旗」
地方交付税法改定案が可決
参院委 共産党は反対
地方交付税法改定案が二十二日の参院総務委員会で自民、公明両党の賛成多数で可決されました。日本共産党、民主党、社民党、国民新党は反対しました。同改定案には、地方交付税の算定方法を簡素化するとして、自治体の人口と面積を基本に配分する新型交付税の二〇〇七年度導入などが盛り込まれています。
採決に先立ち日本共産党の吉川春子議員は反対討論に立ち、改定案について(1)交付税の大幅削減で、地域間の財政力格差を拡大し、住民への負担強化につながる(2)新型交付税は、交付税の財源保障機能と財政調整機能を低下させる(3)二兆六千億円もの臨時財政対策債の発行を予定し、自治体に新たな借金を押しつける―などと批判しました。
質疑で吉川氏は、地域間の財政力格差が拡大していることを指摘。特に吉川氏が一月に実地調査した北海道歌志内市、上砂川町などの旧空知産炭地域では、交付税の減少率が一九九七年度から二〇〇六年度までで最大で46・1%に達しています。
吉川氏は、産炭地域の特殊性、実態が反映された交付税措置を求めました。
菅義偉総務相は、「産炭地も含め、地域の事情を踏まえながら地方財政措置をとる」と答えました。
吉川氏は、総務省が発表した新型交付税による影響額試算で、自治体全体の三割が交付税配分額が減ることになっていると指摘。「新型交付税は、交付税の財源保障機能を減少させるものだ」と批判しました。