2007年3月23日(金)「しんぶん赤旗」

主張

13知事選告示

「逆立ち」政治ただせる力


 東京、北海道など十三の都道県知事選挙が告示され、いっせい地方選挙が幕を開けました。

 日本共産党の志位和夫委員長が東京・新宿での第一声で訴えたように、国民の福祉と暮らしの願い、税金のむだ遣いストップの願い、憲法擁護と平和への願いを託せるのは誰かを選ぶ、大事な選挙です。地方政治では、住民の福祉を切り捨て、大型開発を優先してきた「逆立ち」政治をただすことが最大の争点です。

「オール与党」対共産党

 知事選の構図は鮮明です。

 日本共産党は十三の知事選すべてで公認・推薦の新人候補を立て、無党派の人びとと共同してたたかいます。自民党もすべてで公認・推薦・支持の候補を立てます。「相乗り禁止」「対決姿勢」を打ち出した民主党が推薦・支持候補を立て「対立」するのは五つだけで、残りは「オール与党」の相乗りか立候補見送りです。

 もともと十三のうち東京など十一の都道県ではこれまで自民、公明、民主などの「オール与党」が知事を支えてきました。形のうえでは「オール与党」でなかった北海道と佐賀でも、民主党は大事な問題で知事の提案に賛成してきました。

 民主党が「対立」候補を立てた東京では、知事選を前にしたにわか「野党」ポーズに、現知事から「ならばいままでなぜ賛成してきたのか」と皮肉られる始末です。福岡では民主党は独自候補を擁立したあとも知事提案の予算案に賛成しました。これでは「オール与党」が割れただけで「対立」には大義名分がありません。

 「オール与党」に加わり、福祉の切り捨てや大型開発のむだ遣いに手を貸しながら、選挙になるとにわかに「対立姿勢」をとるなどというのは、無節操、無責任のきわみです。「逆立ち」政治を進めてきた自民、公明、民主などの「オール与党」と、唯一の野党として住民の利益を守り抜き、無党派の人びとと共同する日本共産党との対決こそが、全国どこでも知事選の構図です。

 この構図は全国注目の東京都知事選の第一声を見ても明らかです。

 志位委員長は第一声で、福祉と暮らし、税金のむだ遣い、憲法擁護と平和の問題を取り上げ、自民・公明が支持する現知事も、民主が支持する前宮城県知事の候補も、福祉切り捨て仲間、むだ遣い推進仲間で、「逆立ち」仲間であることをきびしく批判しました。都民の願いを託せるのは、日本共産党が推薦する、吉田万三さんだけです。吉田さんも、知事選をたたかう大義を持つのは自分だけであることを力説しました。

 日本共産党以外、どの党の党首も、東京で第一声をあげることができません。首都東京の知事選挙にあたって政党として語る場さえ持たないのは、これらの党が国民・都民の願いを受け止める基本的な資格を欠くことを示します。現知事はもちろん、前宮城県知事の第一声にも、都政を変える展望はありません。日本共産党と、日本共産党が都民と共同して推す吉田候補こそが、都民の願いをまっすぐ受け止め「逆立ち」政治をただすことができます。

政治の流れに関わる選挙

 知事選告示の日、自民・公明の与党は国会で改憲手続き法の公聴会を開催し、いっせい地方選挙前半戦の投票直後に衆院を通過させるという狙いを露骨に示しました。

 知事選をはじめいっせい地方選挙は、地方政治とともに、国政の流れにも大きく影響する選挙です。「逆立ち」政治をただせる、たしかな力を選ぼうではありませんか。


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