2007年3月21日(水)「しんぶん赤旗」
緒方議員質問
「慰安婦」問題での「河野談話」
継承いうなら行動を
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日本共産党の緒方靖夫議員は二十日の参院外交防衛委員会で、「従軍慰安婦」問題について「政府が『河野談話』を継承するというなら、行動で示すべきだ」と求めました。
「慰安婦」問題では、安倍晋三首相の強制性を否定する発言に続き、政府も十六日、首相の発言を追認する答弁書を閣議決定し、国際的な非難が広がっています。
緒方氏は、一九九三年の河野洋平官房長官談話が、慰安所の設置などでの旧日本軍の関与を認め、募集でも「本人たちの意思に反して集められた」「官憲等が直接加担したこともあった」と明記していることを指摘。
麻生太郎外相は「強制性については、談話の記述の通りだ」と答弁しました。
この問題では、シーファー駐日米大使も首相発言について「(米国内に)破滅的影響を及ぼす」と警告。同大使の発言を受け、米紙も「首相は、旧軍によって恐怖を強いられた多くの女性に対し、(拉致被害者へと)同じ同情を持てないでいる」と批判しています。
緒方氏がこの報道を指摘したのに対し、外務省の浅野勝人副大臣は「(日本政府の立場を)十分理解していない米国はじめ各方面に、理解していただく努力をしていく」と答えました。
緒方氏は、問題は日本側の態度にあると述べ、「つまり“日本政府には、人権問題でタブルスタンダード(二重基準)がある”と批判されているということだ。(日本政府の言動は)拉致問題でも、日本を窮地に追いやることになる」と批判しました。
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