2007年3月17日(土)「しんぶん赤旗」
日本政府を厳しく批判
強制連行 被害者と元日本兵会見
戦時中の日本による強制連行・強制労働による被害にあった中国人と、強制連行を実行した元日本兵が十六日、東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見し、当時の実態を語り、責任をとろうとしない日本政府を厳しく批判しました。
一九四四年に山東省から強制連行され新潟港で過酷な労働を強いられたケイ念芳さんは、被害者の賠償請求を棄却した十四日の東京高裁判決への怒りを表明し、涙をぬぐいました。
同じ山東省で一万人の中国人を連行した軍隊の一員だった小山一郎さん。農作業中の農民を銃で脅したり、家々の戸を蹴破って男性を引っ張り出し、すがりつく妻や子どもを突き飛ばして連行した様子を生々しく語り、「命令とはいえ強制連行に携わったことを心からおわびしたい」とケイさんに頭を下げました。
中国人強制連行新潟訴訟の中村洋二郎弁護団長は、「(中国人の戦後補償裁判で)被害者すべて負けになってしまう。国と企業の犯罪行為にふたをしようとするもの。国際的にも問題提起をしていきたい」と語りました。