2007年3月16日(金)「しんぶん赤旗」

都教育行政は現場破壊

「君が代」強制・研修訴訟結審

東京地裁


 「君が代」斉唱時に起立せず職務命令違反だとして処分されて東京都教育委員会から「再発防止研修」を受講させられた教職員百三十七人が、「研修」は思想・良心の自由を侵害するものだとして損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が十五日、東京地裁で開かれ、原告と弁護団が最終意見陳述をして結審しました。判決は七月十九日の予定です。

 意見陳述で原告の一人は「処分について不服審査を申し立てている最中に『やったことを反省しろ』と『研修』を強制され、それに背けばまた処分されるので受けざるを得なかった」とし、「研修」は職員が何人も監視する中で行われ、講師は質問にこたえないなど異常で耐えがたいものだったと語りました。

 原告側弁護団は、「研修」は自らの思想・良心にもとづいて起立しなかった人たちに反省せよと迫り「思想の改変を要求するもので、直接に内心を侵害している」と主張。「強制により多くの教職員が苦しみ、退職する人も出ている。都の教育行政は現場を破壊するもの。生徒のことを真剣に考えている教師たちを大事にすることこそ教育をよくする」と訴えました。



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