2007年3月8日(木)「しんぶん赤旗」

公明党 越谷市議団

長崎視察中 埼玉で昼食!?

政調費 領収書の怪


 埼玉県越谷市の公明党市議団(六人)が提出した二〇〇五年度の政務調査費の領収書のうち、同党市議団全員が長崎県内を行政調査旅行中だった日付で、越谷市内のラーメン店の領収書が出されていることが情報公開などで、七日までにわかりました。


ラーメン店責任者 “領収書出していない”

写真

(写真)埼玉県の公明党越谷市議団から、2005年5月の長崎県内行政調査旅行中の日付で出された五島市内のタクシー会社の領収書と、越谷市内のラーメン店の領収書

 問題の領収書は、〇五年五月十日の日付で「公明党越谷市議団」あて。「会派研究会昼食代」名目で金額は一万八千円となっています。

 しかし、公明党市議団の六人は同月九日から二泊三日の日程で長崎県五島市、大村市に行っており、旅行中二日目に越谷市のラーメン店で昼食をしたことになります。

 本紙がラーメン店を訪ねると店の責任者が店員を集めて確認した上で「こんな領収書はうちの店では出していない。公明党市議団あてで書いた覚えはない。白紙の領収書をもらっていく人がいるから、後で勝手に書いてだしたんじゃないか」と、関係をはっきり否定しました。

 公明党の若元信吾市議は六月一日の定例会で「去る五月九日、十日、十一日の三日間にわたり(中略)長崎県五島市、同大村市への行政調査を実施」したと報告しています。同党の政務調査費領収書には、九日付で五島市内のタクシー会社のものがあり、本紙の問い合わせにタクシー会社は同党市議団が利用したことを認めています。

 同党市議団が「昼食」をとったとする越谷市のラーメン店店員は「うちの店で六人で一万八千円なんて、まずかからない。ビールを相当飲まないと無理な額」としています。

 公明党市議団の杉本千恵子団長は、本紙の問い合わせに「(請求すべきでない領収書が)間違ってまぎれこんだ。(なぜ紛れ込んだか)わからないけども、これについてはきちっと返還する」と回答しました。

 越谷市議会では議員個人と会派一人あたりに政務調査費がそれぞれ月四万円が支給されています。飲食費について明確な規定はありませんが、政務調査費の支出には領収書の添付が義務付けられ、使いきれなかった残額は返金が義務づけられています。


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