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2007年3月2日(金)「しんぶん赤旗」
教育費34・2%増
インドの来年度予算案
【ニューデリー=豊田栄光】インド政府は二月二十八日、前年度比17%増の約六兆八千億ルピー(約十八兆三千六百億円)の〇七年度(二〇〇七年四月―〇八年三月)予算案を発表しました。チダムバラム財務相は国会で演説し、経済成長に伴う歳入増を、貧困削減など社会的格差の是正につなげる方針を強調しました。
予算案では「教育費」が大幅に伸びて、前年度比34・2%増の約三千二百三十五億ルピー(約八千七百三十四億円)、「保健・福祉費」は21・9%アップの約千五百二十九億ルピー(約四千百二十八億円)となっています。「国防費」は7・8%増の九千六百億ルピー(約二兆五千九百二十億円)です。
シン政権を閣外から支持する左翼政党は、一部評価する一方、全体としては国民生活関連費が不十分と指摘しました。
左翼最大のインド共産党(マルクス主義)=CPIM=は、教育予算の大幅アップは歓迎しつつも、高額所得者からの所得税徴収が控えめなことや、失業対策などに対処できていないと批判しています。
具体的には、農村地域で雇用拡大計画の対象が二百から三百三十地域に拡大したにもかかわらず、前年度よりわずか七十億ルピー増の千二百億ルピー(約三千二百四十億円)にとどまっていることなどを指摘しています。