2007年2月24日(土)「しんぶん赤旗」
石原都知事発案 二輪レース
プロ選手も「危険」
三宅島
都議会で清水都議指摘
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石原慎太郎東京都知事が三千六百万円もかけたロンドン・マン島出張の「成果」として発案し、十一月開催を予定している三宅島(東京都三宅村)での日本初のオートバイ公道レースについて、都が昨年実施したテスト走行に参加したプロレーサー三人のうち二人が報告書で危険性を指摘し、公道レースの開催に反対を表明していることが二十三日、分かりました。日本共産党の清水ひで子都議が都議会予算特別委員会で明らかにしました。
報告書では、「三宅島公道レースは絶対的に開催すべきではない」「(都の安全対策は)現段階で考えられる危険性をカバーできるものではない」「公道を使用したスピードレースへの賛同はできない」などとのべています。
石原知事が視察したマン島の公道レースで日本人選手が死亡しています。清水氏は、レースに使う道路が三宅島唯一の周回道路で、道幅も六メートルしかなく、マン島より数倍危険だと指摘。「いったん事故の悲劇が起きた場合、島への影響は取り返しのつかないことになる」「安全はお構いなしというのは、あまりに無責任だ」と批判し、レースの中止、再検討を求めました。
石原知事は「あの島に活力を与えるには、これしか方法がない。これしか活路がない」と同レースを強行する姿勢を示しました。