2007年2月22日(木)「しんぶん赤旗」
石原知事発案・オートレース
財源に「災害交付金」
三宅村検討
石原慎太郎都知事が発案、三宅村が十一月開催にむけて準備中の日本初の公道を使ったオートバイレースの財源に「災害復興特別交付金」をあてることを検討していることが二十一日までに明らかになりました。
同レースをめぐっては島民から「住む家もなく、帰島できない人もいる。村営住宅を増やすのが先」といった反対の声があがっています。
大会に協力するライダー関係者の間からも公道でのレースは危険だとの指摘があがっています。
同レースは二〇〇五年一月に石原都知事がイギリスのマン島レースを引き合いに出し、人を呼び寄せるイベントとして打ちあげたもの。三宅村は島内に実行委員会をたちあげ、島を一周する都道(約三十キロ)で一二五CC級のオートバイレースを計画。大会費用は約三億五千万円を見込み、〇七年度予算案に三億円を、都も企画立案・調整費として四千万円を計上しています。
財源について三宅村は「当初予算では一般財源を充て、最終的には災害復興特別交付金に振りかえることを検討している」と説明。都総務局行政部も「村からまだ正式な申請はきていないが、申請があれば検討する」(三宅島災害復興対策担当)としています。
日本共産党の寺本恒夫村議は「オートバイレースについて住民への説明もない。帰島したくても住む家がなくできないという声もあるなかで、一回のイベントが復興の起爆剤になるとは思えない」と反対しています。