2007年2月21日(水)「しんぶん赤旗」
税金で世界遺産巡り
観光まがい視察 自公民が各地で
共産党は中止要求
八年間で二億四千万円という東京都の石原慎太郎知事の豪華海外出張がマスコミをにぎわせていますが、税金を使った観光旅行まがいの地方議員の「海外視察」が各地で横行しています。
各地の「海外視察」の報告書をみると、青森・自民県議六人のイタリア視察は、九ページのうち半分を写真で埋めています。佐賀県では人気観光地アメリカ・グランドキャニオンを二派に分かれて十七人の自民県議が視察しましたが、報告書の内容はほぼ同じものでした。山梨県では自民、公明県議らが富士山の世界遺産登録の推進を名目に世界遺産をめぐり、報告書のタイトルが「世界遺産の旅」というものまでありました。名古屋市では自民・民主の市議七人が視察中にカジノを楽しみマスコミから批判をうけています。「視察」には一人あたり百万円前後が支出されています。
自民、公明、民主、社民などによる「オール与党」議会のもとで、住民には負担増を押し付け、くらし・福祉を切り捨てる一方で、自らは貴重な税金を浪費する姿が浮かび上がってきます。公明党は前回のいっせい地方選前に、「海外視察の自粛」を決議しましたが、その後も「視察」を続けています。
日本共産党は観光旅行化している「海外視察」には参加せず、中止・見直しを求めています。