2007年2月14日(水)「しんぶん赤旗」
6カ国協議の結果について
日本共産党委員長 志位和夫
日本共産党の志位和夫委員長は十三日、北京で開かれた北朝鮮の核問題についての六カ国協議が共同文書を採択したことについて次の談話を発表しました。
一、北京でおこなわれていた六カ国協議は十三日、北朝鮮が寧辺の核施設の活動停止・封印と国際査察を受け入れ、それに対応して北朝鮮へのエネルギー支援をおこなうことなどを明記した共同文書を採択して閉幕した。朝鮮半島非核化の実現は、日本を含む北東アジアの平和と安全にとって、また、核兵器廃絶という唯一の被爆国日本の国民的願望にとって、きわめて重要な意義をもっている。わが党は今回の合意を、北朝鮮の核兵器とその開発計画の放棄に向けた、最初の具体的な一歩として歓迎する。
一、この共同文書は、昨年十月の北朝鮮の核実験強行に直面して国際社会が一致して求めた外交的・平和的な解決の方向に沿い、関係各国の忍耐強い交渉を通じて実現された重要な前進である。北朝鮮と関係国は、〇五年共同声明の「初期段階の措置」と位置づけられたこの合意を着実に実行し、共同声明を全面的に履行することが求められる。
一、合意は、非核化とエネルギー問題のほかに北東アジアの安全保障、米朝、日朝の関係改善という五つの作業部会の設置を決めた。これらの議題は〇五年共同声明に明記されたものだが、その実施のための協議の場がつくられたことは、北東アジア地域の平和と安全にとって重要な一歩である。
一、共同文書は、日朝両国が「平壌宣言に従って、不幸な過去を清算し懸案事項を解決することを基礎として、国交を正常化するための措置をとるため、二者間の協議を開始する」ことを明記している。わが党は、日本政府が日朝平壌宣言にもとづき、拉致、過去の清算を含む二国間の懸案解決および国交正常化のために真剣に努力すると同時に、この努力を、六カ国協議における朝鮮半島非核化のために課せられた役割への誠実な取り組みと結びつけることを希望する。