2007年2月12日(月)「しんぶん赤旗」
議会ではオール与党の民主党
選挙時だけ“対決”は大義なし
テレビ討論 都知事選問題で小池氏
日本共産党の小池晃政策委員長は十一日、テレビ朝日系「サンデープロジェクト」に出演し、知事選や国会対応での野党共闘について民主、社民両党代表と討論しました。
小池氏は、国会議員の事務所費問題で与党を追及する課題にかかわり、民主党の小沢一郎代表の事務所費疑惑について「野党であれば自ら率先して明らかにしないと自民党を追い込めない」と指摘しました。
また、柳沢伯夫厚労相発言などへの対応を協議する民主党からの野党四党党首会談の申し入れ(一月二十九日)の際に、市田忠義書記局長が小沢氏本人の自発的な疑惑解明の意思を確認したところ、その直後に鳩山由紀夫幹事長から「小沢氏は激怒している。信用できないなら来なくて結構」と会談を断ってきたという経緯も説明しました。
司会の田原総一朗氏は「小沢さんがそこをはっきりさせないと自民党攻撃が始まらない」とのべたのに対し、民主党の前原誠司前代表は「小沢さん自身の問題。いつやるかは政治状況を見て判断する」などとのべるにとどまりました。
また、四月の東京都知事選をめぐって田原氏が、四日投票の愛知県知事選で「共産党が独自候補を出したために民主党などが推した候補がギリギリで勝てなかった」、「東京では石原(慎太郎)氏が独走している。共産党は都知事選での候補者擁立はやめた方がいい」などと発言しました。
これに対し小池氏は、「日本共産党は東京で吉田万三・元足立区長を推薦している。石原氏の独走という状況ではない」とした上で、「愛知では民主党は神田前(現)知事の出した提案に98%賛成してきた」と指摘。石原都知事提出議案への各党の態度をまとめたパネルを示して「東京都議会でも都議選以降二年間に石原知事が出した四百八十九件の議案に自民、公明と並んで民主党も100%賛成だ」と説明しました。そのうえで小池氏は「石原氏本人も民主党に応援してほしいと言っている。こういうオール与党という実態がありながら選挙の時だけ反対するというのは大義に欠けるし、都民に対して責任ある態度とは言えない」とのべました。
前原氏 「東京はオール与党」
民主党の前原誠司前代表は「“野党オール”でやっても勝てない。そんなに単純な足し算ではない」としたうえで、「東京で100%賛成でオール与党になっているが、それは知事が根回しした結果」などと石原知事への追随を合理化しました。
小池氏は、愛知県知事選での党の対応について「民主党が推した前犬山市長とも協議に入ったが、それを民主党愛知県連が拒否したという経過もある」と説明しました。