2007年2月8日(木)「しんぶん赤旗」

道理ある交渉で解決を

「北方領土大会」 緒方副委員長があいさつ


 内閣府や地方六団体などで構成する実行委員会主催の「北方領土返還要求全国大会」が七日、都内の九段会館で開かれ、元島民や関係諸団体、政府、各党代表が領土返還に向けた決意を述べました。昨年夏に根室沖で日本の漁民がロシア側に銃撃され、死亡した事件への強い非難の声も相次ぎました。

 日本共産党の緒方靖夫副委員長は、歴史的に正当な領土返還のためには「世論と運動、国際法上の道理を示した外交交渉が重要です」と述べ、日本共産党は全力で取り組むと表明しました。

 緒方氏は、千島問題の根源について「『領土不拡大』という戦後処理の原則にソ連が反してヤルタ協定で千島列島の引き渡しを要求し、米英も追認し、日本政府もサンフランシスコ条約で千島列島の放棄を宣言したことにある」と指摘。その上で、歯舞諸島と色丹島はもともと北海道の一部であり、ロシアとの平和条約締結前にも返還されるべきこと、千島列島全体も一八七五年の樺太・千島交換条約で平和的に日本の領土に確定されていると述べ、誤った戦後処理に拘束されずに国際法上も道理ある根拠を示し、正々堂々と交渉にあたる必要があると述べました。

 大会には安倍晋三首相が出席し、「昨年十一月の日ロ首脳会談を踏まえ、北方四島の帰属の問題の解決と平和条約の締結に向けて全力で取り組む」とあいさつしました。首相の出席は〇四年以来です。


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