2007年2月5日(月)「しんぶん赤旗」
市場テロ 130人死亡
イラク 米軍作戦強化の下
【カイロ=松本眞志】イラクの首都バグダッドで三日、トラックに隠した爆弾を使ったテロが起き、少なくとも百三十人が死亡、三百五人が負傷する大惨事となりました。一日の死者の数としては米軍のイラク侵攻後二番目、百人を超えたのは今年初めてです。ブッシュ米政権が一月十日に新イラク政策を発表して以来最大の犠牲者を出しました。
爆発が起きたのはイスラム教シーア派教徒が多いとされるサドリヤ地区の食料市場。買い物客でにぎわう現地時間午後四時四十分ごろで、米軍が武装集団の大規模摘発作戦を準備していたとされます。米軍は新政策後バグダッドで軍事作戦を強化していました。
イラク国営テレビは、犯行に使用されたトラックには一トンの爆発物が積まれていたと報じました。爆発によって付近の建物が破壊され、多くの人ががれきのなかに閉じ込められたといいます。被害者のあまりの多さに付近の病院は十分に対応できませんでした。警察が武装集団摘発作戦のために非常線を張っていたため、救急車の運行が妨げられ、救出活動も困難をきわめたといいます。
マリキ首相は声明で、爆弾テロは昨年十二月に処刑されたフセイン元大統領の支持者とスンニ派過激派の仕業だと非難しました。