2007年2月3日(土)「しんぶん赤旗」
女性蔑視許せない
厚労相の罷免要求 各地で行動
超党派女性議員が抗議
沖縄
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柳沢伯夫厚生労働相が女性を「産む機械」と発言した問題で、沖縄県内の超党派の女性県議、市町村議員らが二日、安倍晋三首相、柳沢厚労相に対し、それぞれ罷免・辞任を求める要請書を送付しました。
女性議員らは同日、県庁記者クラブで会見し、「女性は産む、産まないにかかわらず、一人の人間として生きることが保障されている。その上で、いつ、何人産むかを他人に強制される事なく、自らが決定する権利を有している。(柳沢大臣の発言は)女性の人間としての尊厳を否定する最低で低次元な発言」と厳しく抗議しました。
要請書は、県内の女性議員四十六人中、三十一人が賛同。自民党、公明党の議員はよびかけに応じませんでした。会見には、日本共産党の外間久子県議をはじめ、沖縄社会大衆党、社民党、民主党、無所属の女性議員ら十一人が参加しました。
外間県議は、「柳沢発言は、少子化問題の責任をすべて女性に転嫁するもので、担当大臣としても不適格。そして、このような大臣をかばう安倍内閣の人権感覚も大臣と同じレベルと言わざるを得ない」と厳しく指摘しました。
島根
党女性議員団が自民に申し入れ
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日本共産党島根県女性議員団(団長・飯塚悌子松江市議、十一人)は二日、柳沢厚労相が女性を「子どもを産む機械」と発言したことについて自民党県支部連合会に「大臣の辞任を求める」申し入れをしました。飯塚団長や吉儀敬子、小笹和子の両東出雲町議の三氏が参加しました。
申し入れ書は、発言は女性の人格と尊厳を否定するだけでなく、少子化対策を職責とする大臣として二重に許しがたいと抗議。おわびと謝罪で居座る大臣と容認する安倍首相に強く抗議するとして、県連として大臣に抗議し、辞任を求めること、首相に大臣の更迭を求めること―などをのべています。
参加者は「松江がこんなことで有名になってしまった。地元に住んでいる住民としてぜひ抗議の声をあげていただきたい」「大臣本人や安倍総理に『抗議のメールやファクスをした』といろんなところから聞いている」と指摘しました。
応対した長尾広志事務局長は「役員にきちっと伝えます」と答えました。
長崎
緊急昼休みデモ
「柳沢厚生労働相の『女性は産む機械』発言は許せない」「少子化対策に逆行する労働法制改悪反対」と訴えて、長崎県労働組合総連合(県労連)と新日本婦人の会長崎県本部は二日、長崎市の官庁街で「柳沢厚労相の罷免を求める―緊急昼休みデモ」を行いました。
強風に雪が舞う悪天候のなか、新婦人や労組婦人部の女性たち、市民ら約七十人が駆けつけ、怒りの声をあげました。
参加者は、「女性蔑視(べっし)発言は許しません」「かばう安倍首相も同レベル」などと書かれた手作りのプラカードをかかげて行進しました。
マイクでは、「結婚もできない低賃金や、子育てと両立できない長時間労働、保育環境の改善こそ厚生労働省の仕事。柳沢厚労相に大臣の資格はない」などと訴えました。「大臣はやめなさい、総理は罷免しなさい」「ただ働きを合法化するホワイトカラー・エグゼンプション反対」とシュプレヒコールを繰り返しました。
デモのそばを歩いていた若い女性の三人連れは「絶対やめさせるべきだ」と怒りの表情。近くの女子中学生の集団は「大臣はあんなこと言っていいんだ」と笑い飛ばしています。
バスを待っていた市内の女性(39)は、「子どもが少ない世の中、あんなことを平気でしゃべるなんて心の中で思っているんだとショックでした。(それをかばう)安倍総理があれじゃね。困ります」とあきれ顔でした。