2007年2月2日(金)「しんぶん赤旗」
「九条の会」6000超す
11月に全国交流集会
作家の大江健三郎氏や評論家の加藤周一氏ら著名な九氏でつくる「九条の会」は一日、国会内で記者会見し、同会アピールに賛同する地域・分野別の「会」が六千二十に達したことを発表しました。また、十一月二十四日に第二回全国交流集会を東京・日本教育会館で開き、三月には同会主催の「憲法セミナー」を二カ所で開催する計画も明らかにしました。
会見した事務局長の小森陽一・東京大学教授は、地域・分野別の「会」はこの一年間で約二千増加し、〇四年六月の「九条の会」発足以来、月平均約二百の「会」が生まれたことになると指摘しました。
この間の特徴として(1)小学校区単位など市民生活に最も近いレベルで「会」が結成されている(2)職場単位の「会」が増えている(3)マスコミ九条の会など分野別の会も地域ごとの会が結成されつつある―の三点を指摘。京都府では小学校区単位の「会」が校区の32%で結成されたこと、大阪では公立高校・養護学校の35%以上の学校で「会」が結成されたことなどを紹介しました。
小森氏は「草の根に根をはった『九条の会』の活動が世論を本格的に根っこから変えていくところにさしかかっている」とのべました。
また、昨年十一月に第一回を開催した「憲法セミナー」を三月に静岡・ニッセイ駅前ビル(同十日)と京都・立命館大学(同十七日)の二カ所で開催すると発表。小森氏は、「九条をめぐってどのような理論的問題があるのか、時間をかけてきちんと議論したい」とのべました。