2007年2月1日(木)「しんぶん赤旗」
党首会談不参加は「事務所費」問題が原因
日本共産党が三十日に行われた野党三党による党首会談に参加しなかった問題で、一部報道は柳沢伯夫厚労相に対する罷免要求とからめて「野党共闘 共産そっぽ」などと報じています。
しかし、野党党首会談に参加しなかったのは、日本共産党の市田忠義書記局長がこの日の記者会見で経過を明らかにしたように、「事務所費」問題をめぐって民主党が会談の呼びかけを撤回したためでした。民主党の鳩山由紀夫幹事長は二十九日に党首会談を呼びかけた際に、議題が「事務所費問題と柳沢厚労相の『産む機械』発言だ」と説明。市田氏は検討のうえ、「党首会談はお受けします」と表明しました。
その際、市田氏は、「事務所費」問題が議題になることから、二十九日の民主党・小沢一郎代表の代表質問で領収書などの公開の用意があると述べたことについて「自民党や閣僚が疑惑をもたれている問題について、彼らが明らかにするか否かにかかわらず、疑惑をかけられた政治家がみずから事実を公表する意味ですね」と真意を確かめました。それは「疑惑をかけられている政党と一緒になって、その問題をあいまいにしたまま、与党を追及するために力を合わせることになれば、疑惑隠しに手を貸したことになりかねない」ことから、当然の確認でした。
それにたいして、鳩山氏側から指導部と相談した結果として、「(民主党の対応が)信用できないのなら、参加してもらわなくても結構です」と、会談呼びかけの撤回が表明されました。
この経過からも、党首会談に参加しなかったのは、「事務所費」問題で民主党が真意を説明しなかったためであることは明らかです。