2007年1月29日(月)「しんぶん赤旗」
障害者も施設も大変
自立支援法考えるシンポ
福岡
日本共産党福岡県委員会主催の「自立支援法を考えるシンポジウム」が二十八日、福岡市博多区内で開かれ、百二十人が参加しました。報告者は、赤松英知(知的障害者通所授産施設施設長)、春名なおあき(日本共産党参院比例候補)、八記博春(同福岡県議)、比江嶋俊和(同福岡市議)の四氏。
福岡市内の二つの施設を訪問して、同法のひどさをあらためて実感したという春名氏は、「国、県、市に対し、応益負担をやめさせる運動を草の根から展開し、政治を変えて、障害者の未来を切り開き、笑顔が広がる世の中をつくりましょう」と話しました。
赤松氏は、応益負担で利用者が困難な支払いを強いられ、施設も二割減収になったことをあげ、「応益負担は単に金を払わせるだけでなく、障害者の人間としての尊厳、憲法二五条の生きる権利を否定するもの」と指摘し、運動を大きく広げていく決意を語りました。
八記、比江嶋両氏は福岡県政と福岡市政の独自支援策の問題点などについて報告しました。
会場からも切実な思いや要求が出されました。「以前は少ないけれど給料をもらっていた。昨年四月からは一生懸命働いても利用料を取られ、給料袋は明細だけ」という施設に通う五十代の男性の声を紹介した作業所の女性は、「職員も自立支援法で痛めつけられ、福祉を志す実習生もパートだと一人暮らしできないからと出身地に帰ってしまう」と深刻な実態を語りました。