2007年1月29日(月)「しんぶん赤旗」

自民の“成長戦略”批判

テレビ討論で市田氏

「労働者賃金は減少」


 二十八日のテレビ討論番組で自民党の中川秀直幹事長は格差問題について「昨年の通常国会でさんざん議論した。格差というなら公務員と民間の格差是正が一番大きい」とのべて争点そらしを図り、大企業を優遇する成長戦略で全体の経済底上げを図るとのべました。

 市田氏は、ワーキングプアや非正規雇用の増大が労働の規制緩和で人為的につくられてきたとして、これ以上の労働法制の規制緩和を許さないと表明。大企業の収益は増えているが労働者の賃金は減少し、労働分配率が悪化している事実から“大企業がよくなれば全体がよくなる”という中川氏の言い分は間違っていると反論しました。

 また、今国会に提出予定の労働法制について市田氏は、パート労働法改定に関し「正社員と変わらない働き方をしている労働者だけを想定しているが根本的解決にならない。どういう労働形態でも同一労働、同一賃金にすべきだ」と発言。長時間労働を野放しにし残業代をなくすホワイトカラー・エグゼンプション(WE)法制について「参院選前で具合が悪いから先送りしようかということで、完全に提出断念していない。『自己管理型労働』と名前を変えてもいま自分で労働時間を管理できる人はほとんどいない」と批判しました。

 民主党の鳩山由紀夫幹事長はWE法案に反対し、パート労働法案についても「対象が5%や一割では改善にならない」とのべました。


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