2007年1月28日(日)「しんぶん赤旗」

インターネットのいま(3)

働く青年つなぐメール

労働組合運動


 格差拡大、ワーキングプア問題の根っこにある大企業の横暴勝手。「もうこれ以上がまんできない」と声をあげ、たちあがる青年たちにとって、インターネットはなくてはならないツール(手段)となっています。

 「ユニオンの活動と成長はインターネットなしでは不可能だった」――「毎日」昨年十一月二十四日付の社説です。労働組合の首都圏青年ユニオンを紹介しながら、「職場も労働時間もバラバラな組合員をつなぐのはメーリングリストだ」「ユニオンのすべての会合の経過が連絡されるので、知らないところで方針が決まるという…疎外感がない」。社説の三分の一をこえる分量で、インターネットがユニオンの活動を支えていると書きました。

 メーリングリストとは、メールを送受信するリストに登録すると、全員でメール情報を共有できるしくみです。「個人加盟の組合で、職場では一人だけということも少なくない。でもメーリングリストが“自分は一人じゃない”と実感できる場になっている」とユニオンの書記次長も語ります。

 日亜化学、光洋シーリングなど、青年が中心になって偽装請負を告発し、直接雇用に道をひらくたたかいをすすめています。どこでも、インターネットが“たたかう組合”と青年たちをむすびつけるツールとして使われています。

 「こんな働かせ方はおかしい」と疑問に思い、インターネットで検索し、JMIU徳島地方本部のホームページにたどりつき、メールで連絡をとりあうようになり、ダウンロードした用紙で組合に入り…。青年たちは「インターネットで組合と出合わなかったら泣き寝入りしていたかも」「インターネットは、じっさいのたたかいが始まってからも役に立った」と語っています。

 いくら職場のなかで、労働者を分断し、孤立させても、ネットでのむすびつきまでじゃますることはできません。インターネットは、“たたかう労働組合”と“自分はどうしたらいいか”を模索している若い世代とをつなぐ大切なメディアです。(つづく)


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