2007年1月26日(金)「しんぶん赤旗」
直後から公安が指揮
国公法弾圧世田谷事件公判
休日に職務と関係ない場所で「しんぶん赤旗」号外を集合住宅に配った厚生労働省職員の宇治橋眞一さん(58)が、住居侵入罪容疑で逮捕され、不当に国家公務員法違反罪に問われている「国公法弾圧世田谷事件」の第九回公判が二十五日、東京地裁(小池勝雅裁判長)で開かれました。事件の発生直後から、世田谷署に派遣された警視庁公安部公安総務課の寺田守孝警部(当時)が指揮していたことが明らかになりました。
この日は、宇治橋さんが逮捕された二〇〇五年九月十日から十一日にかけて、宇治橋さんの取り調べを担当した世田谷署警備課公安係長、肩野東海男警部補に対する弁護側の反対尋問がありました。
同警部補は弁護側の質問に対し、逮捕当日、「寺田係長(警部)が署に派遣され、刑事課の部屋にいるのを見た」と証言。この日の夕方以降、「事件捜査の指揮をしていたのは寺田係長だと思う」と語りました。
寺田警部は、国公法弾圧堀越事件の現場責任者を務めた人物です。
また肩野警部補は、逮捕翌日の十一日には世田谷署七階に捜査本部が設置されたと証言。弁護側の「本部の中心は寺田係長か」との質問に「だいたい間違いないと思います」と答えました。宇治橋さんの自宅や職場の捜索や差し押さえを指示したのも「寺田係長だったと思う」と話しました。
次回の公判は三月一日。