2007年1月24日(水)「しんぶん赤旗」
米軍増派発表後 イラクで爆弾テロ続発
武装勢力「掃討作戦」も
イラク各地で二十三日も前日に引き続き爆弾事件が続発、首都バグダッドだけで三件の自動車爆弾があり三人が死亡、八人以上が負傷しました。イラクでの爆弾事件は、ブッシュ米大統領が十日、二万一千五百人の米軍のイラク増派を発表した後に拡大しています。
一方、米軍発表によると、同軍ヘリは同日、バグダッド北部で武装勢力の「掃討作戦」を行い、ボートで逃亡しようとした七人を殺害しました。また、アンバル州でも作戦が展開され、バグダッド、アンバル両地域で殺害された武装グループは合計十六人に達しました。
首都バグダッド中心部で自動車に仕掛けられた爆弾が爆発した二十二日の事件では死者は八十八人に達しました。昨年十一月に同市のイスラム教シーア派居住地サドルシティーで約二百人が死亡した爆弾事件以来最悪のものになりました。
この事件の数時間後には首都北東約六十キロの町バクバ郊外の市場でも爆弾が爆発、十四人が死亡、四十人が負傷しています。バグダッドでは十六日にも大学の校門前での爆弾テロで女子学生ら約七十人が死亡しています。
二十日にはバグダッド北東部での米軍ヘリ墜落などで米兵二十七人が死亡、一日の米兵の死者としては二〇〇三年の開戦以来で三番目に多い数となりました。
ブッシュ大統領が発表した米軍増派計画では、バグダッドには一万七千五百人が増派される予定で、すでに約三千人が到着し、一週間前から武装勢力の掃討作戦が展開されています。