2007年1月22日(月)「しんぶん赤旗」

日米が共同図上演習

29日から「周辺事態」も想定


 米軍と自衛隊の日米共同統合指揮所演習(キーン・エッジ)が二十九日から二月八日まで実施されます。自衛隊統合幕僚監部が、二十一日までに明らかにしました。演習では、米軍がアジア太平洋地域で軍事介入した「周辺事態」も想定し、「(日米)共同統合運用能力の維持・向上を図る」(統合幕僚監部)としています。

 自衛隊では昨年三月、陸・海・空の各自衛隊の作戦運用を一元化するため、統合幕僚監部が新設されました。陸・海・空・海兵の四軍が統合されている米軍との共同作戦を円滑に行うことが目的です。今回のキーン・エッジは、統合幕僚監部が新設されて以降、初めてになります。

 同演習では、実際に部隊を動かすのではなく、防衛省のある市ケ谷駐屯地(東京都)や、在日米軍司令部のある米空軍横田基地(同)などに設けられたコンピューターを使って実施します。日本側は約千三百五十人、米側は約三千百人が参加します。

 米太平洋軍のホームページによると、前回のキーン・エッジ(昨年二月)では、海外での非戦闘員退避作戦や「ミサイル防衛」、兵たん支援、諜報作戦、海上阻止作戦などを訓練しています。

 在日米軍再編の「中間報告」(〇五年十月)は、日米の軍事一体化を進めることを強調し、“日米統合司令部”となる「共同統合作戦調整センター」の横田基地への設置を明記しました。昨年二月の同演習では、この日米合意を先取りし、同センターが設けられています。(米軍準機関紙「星条旗」昨年一月五日付)

 在日米軍のライト司令官は「中間報告」に盛り込まれた日米軍事一体化を進める上で、キーン・エッジを「カギとなる訓練」と強調しています。


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