2007年1月22日(月)「しんぶん赤旗」

ホワイトカラー・エグゼンプション

完全に断念すべきだ

TVで小池議員


 日本共産党の小池晃政策委員長は二十一日、テレビ朝日系の「サンデープロジェクト」に出演し、労働法制や格差問題などで各党代表と討論しました。

 このなかで小池氏は、安倍内閣が長時間労働を野放しにし、残業代をなくす「ホワイトカラー・エグゼンプション」法案の今国会提出を断念したことについて、「参院選前にやるのはあまりに自民党に不利になるから先送りするだけだ」と批判し、完全に断念すべきだと迫りました。自民党の茂木敏充副幹事長は「ホワイトカラー・エグゼンプションと残業代引き上げは一つのパッケージだ」とのべ、今国会で“残業代引き上げ”を実現する代わりに、次期国会以降に「ホワイトカラー・エグゼンプション」法案を提出することを示唆しました。

 小池氏は、茂木氏が職種によって働き方の多様性を導入するものだと説明したのにたいし、「過労死を生むような働かせ方がまん延しているなかで、それに対する規制をいっさいせずに、こういう制度を持ち込むことに不安が広がっている」と批判しました。

 また、司会の田原総一朗氏が「正社員が減って非正社員が増えたから景気がよくなったともいえる」と提起したのにたいし、小池氏は「正社員が大幅に減っているのは、ほとんどが大企業だ。中小企業はあまり正社員が減っていないという実態がある。一般論でいうんではなくて、この間の格差拡大を労働面でつくった最大の責任は大企業にある。それを今社会的に還元するかどうかが問われている」と指摘しました。

 小池氏は政府に対しても、「そういうときに今やろうとしているのは大企業に減税することだ。これはおかしい。設備投資減税も六割が大企業にいく」と批判しました。

 この議論のなかで、田原氏が「日本は自由主義経済だが、統制経済にするのか。資本主義を認めるのか」などと質問。小池氏は「今の日本社会はあまりにもルールがめちゃくちゃだ。非正社員を守るルールもないし、最低賃金のルールもない。ヨーロッパ並みの当たり前のルールにしていこうということだ」と答えました。


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