2007年1月19日(金)「しんぶん赤旗」
郵政民営化前にサービス切り捨て
ATM738台撤去計画
簡易局500閉鎖の恐れも
日本共産党 公社に中止申し入れ
郵政民営化(十月一日)をひかえ、日本郵政公社が現金自動預払機(ATM)撤去計画を進めていることが全国各地で大きな問題になっています。また、郵便局ネットワークを支えている簡易郵便局の閉鎖も急増しています。日本共産党の吉井英勝衆院議員と吉川春子参院議員は十八日、同公社を訪れ、ATM撤去計画の中止と郵便局ネットワークの維持を申し入れました。
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二千五百六十四台の局外ATMのうち撤去の対象になっているのは約三割の七百三十八台。そのうち六百二十四台についてはすでに設置先と「合意」したとして、病院や学校などをふくむATMの撤去が始まっています。
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京都府の舞鶴工業高等専門学校では、親からの仕送りなどに利用しているATMの撤去に反対。生徒と保護者を中心に集めた六千六百人分の反対署名を持って、同校校長が郵政公社と交渉したにもかかわらず、撤去が強行されました。
申し入れで吉井議員は「利用者の合意が得られていない」として、利用者の不利益となる強引な撤去をやめるよう求めました。
また、全国に約四千四百ある簡易郵便局についても、一時閉鎖が二〇〇三年三月末の七十一局から、〇六年十二月末には二百九十九局に急増。さらに約二百局の簡易郵便局長が委託契約を解約・保留の意向を公社に示しており、最大であわせて五百局が閉鎖される危険があります。
吉川議員は「簡易郵便局の一時閉鎖が拡大・長期化しており、期限を切って対策をとるべきだ」と申し入れました。郵政公社の上田伸郵便局ネットワーク事業部長は「継続するよう局長に働きかけている」と答えました。
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