2007年1月18日(木)「しんぶん赤旗」
反戦米兵署名1000人超す
イラク撤退訴え、議会に提出
【ワシントン=山崎伸治】イラクからの米軍の即時撤退を求める「訴え」への賛同署名を現役米兵から募る運動で、署名者が千人を超えました。十六日、三人の現役米兵が署名を議会に届けました。
前日、大西洋艦隊司令部のあるバージニア州ノーフォークでの記者会見で署名者は千三十一人と発表されました。六割はイラクに派兵された経験のある兵士ということです。署名者は刻々、増えており、同運動のウェブサイトでは十六日、千九十八人になっています。
この日、議会を訪れたのは、運動の呼びかけ人の一人であるバージニア州クワンティコの海兵隊員リアム・マッデンさん(22)と、カリフォルニア州兵軍のジャバー・マグルーダーさん(24)、コロラド州兵軍のケント・ナイティングさん(22)。
会見でマッデンさんは、「『訴え』は現役兵士の声だ。この戦争は正当化できず、勝利は得られない」と述べ、米軍の即時撤退を訴えました。
三人から署名を手渡された民主党のデニス・クシニチ議員は議会に提出することを約束。「戦争への支出を止めることで、議会は戦争をやめさせることができる」と強調しました。同党のジム・マクガバン、ジョン・ルイス両議員も「訴え」に賛同を表明しました。
「訴え」は、「軍服を着て国家に奉仕することを誇りに思う愛国的な米国民として、私は議会の政治指導者に対し、イラクからすべての米軍と基地を速やかに撤退させることを支持するよう強く求める。イラク駐留はうまくいかず、その犠牲に値しない。米軍が本国にもどるべき時だ」と述べています。
この運動は、ノーフォークの現役海軍兵士ジョナサン・ハットさん(29)、デビッド・ロジャーズさん(34)、とマッデンさんが呼びかけたもの。退役軍人平和会や反戦イラク退役軍人会、声を上げる軍人家族の会などの反戦組織が支援しています。