日本共産党

2003年1月15日(水)「しんぶん赤旗」

イラク戦争 正義なし

米与党内からも批判

共和党員、支持者ら意見広告


 【ワシントン13日浜谷浩司】「イラクとの戦争は不可避ではない。いまこそ戦争を止めるときだ」――ブッシュ大統領のおひざ元共和党の内部から十三日、対イラク武力行使に厳しい批判が飛び出しました。

 同党評議員のエドワード・ハム氏(元ノースランド社会長)ら共和党員・支持者を自認する実業家、学者、弁護士らが連名で、ウォール・ストリート・ジャーナル紙同日付に全ページ大の意見広告を出したもの。

 「イラク問題で意見を異にする共和党員」と題した広告は、「私たちは湾岸戦争もアフガニスタン介入も支持し、正義の戦争という論理を認める」とのべたうえで、こう続けます。「大統領、イラクへのあなたの戦争は正義の戦争ではない」

 署名者は二〇〇〇年の大統領選挙でブッシュ候補を支持。そして、いまこう公言しています。「私たちは裏切られた。金を返せ。わが国を返せ」

 広告の中心には「この戦争からは無数の敵が生まれ出る」とあります。イラクに戦争を仕掛ければ、米国はますますテロの標的になる、との国民の不安を映しています。

 「世界はフセイン(イラク大統領)に武装解除を要求している。だが、(戦争以外の)もっと良い手段を見いだすべきだ。失敗が明らかな事態に、なぜ国民を引き込もうとするのか」

 広告は太字でこう書きます。「戦争を準備しながら、平和を口にし続けることはできない」

 米国のテレビや新聞は連日のように湾岸地域への米軍増派を報じています。ブッシュ政権は「決定は下していない」というものの、国民の多くが残されているのは「いつ」だけだと感じています。

 そのもとで出された意見広告は、戦争反対の声が党派を超えて国民に深く浸透していることを浮き彫りにしました。こうした声を集めて、十八日に全米でイラク戦争反対の行動が予定されています。


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