2002年12月31日(火)「しんぶん赤旗」
深刻な不況、戦後最悪といわれる雇用情勢のもと、二〇〇二年も職場の自由と民主主義、権利を守るたたかいは着実にすすみました。不当なリストラ・解雇、出向・転籍、労働組合つぶしをはねかえし、多くの労組・労働者が勝利しました。企業の犯罪、サービス残業(ただ働き)の是正では、大企業職場などで労働者が告発にたちあがり、割増賃金を支払わせる画期的な年となりました。
二〇〇二年は、職場の男女平等に大きな道を開いた一年間でした。野村証券、芝信用金庫、住友生命などで女性差別是正の和解や判決をかちとりました。
空前のリストラ・人減らしの嵐が吹き荒れた一年間でした。十一万人の大リストラ計画をすすめるNTTでは共同や支援の輪がひろがりました。NTT本体に残ることを選択した労働者の見せしめ配転に反対する裁判闘争がスタート。日本IBMでは、子会社や事業分割による新設会社への移籍をはね返すたたかいをしています。
サービス残業の是正では、厚生労働省の監督指導で昨年四月からことし九月までに、六百十三社、約七万一千人にたいし八十一億三千八百十八万円を支払った調査結果を発表しました。十月以降も大規模な是正が続き、大きな流れになっています。
全日本検数協会神戸支部は賃金50%カット、一時金ゼロを強行しましたが、全日検神戸支部労組がたたかいをすすめ、カット分と今後の支払いを命じる地裁判決がくだされました。