日本共産党

2002年12月26日(木)「しんぶん赤旗」

永井製本金井さん

過労死認定が確定

最高裁は国の上告不受理


 仕事中にくも膜下出血で死亡した製本会社社員、金井義治さん=当時(54)=の妻フミ子さん(66)が、労災を認めなかった中央労働基準監督署長を相手取り、処分の取り消しを求めていた裁判で最高裁は二十四日、国の上告申し立てを受理しない旨を決定しました。

 これで十五年に及んだ金井さんの労災認定闘争は終結し、過労死認定が確定しました。

 永井製本(東京・文京区)の断裁工だった金井さんは、一九八七年十一月に勤務中にくも膜下出血で亡くなりました。発症直前一カ月の時間外労働は百二十九時間余に及び、昨年末に施行された新認定基準の百時間を上回っていました。

 死亡当時、月刊誌の新年号の断裁作業に従事。新年号の発行部数は通常の四倍もあり、仕事量が急増していました。

 妻フミ子さんは、労災認定しなかった労基署長を相手取った裁判で、一、二審とも勝訴。厚生労働省が判決を不服として最高裁に上告申し立てをしていました。

 フミ子さんは「十五年のたたかいが実を結び、うれしくてたまりません。本当に大きなクリスマスプレゼントになりました。一時は落ち込み、たたかいをやめようと思ったこともあります。大勢の方の励ましでやっとここまでたどりつくことができました」と喜びいっぱいに話しました。


もどる
「戻る」ボタンが機能しない場合は、ブラウザの機能をご使用ください。

日本共産党ホームへ「しんぶん赤旗」へ


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp