2002年12月25日(水)「しんぶん赤旗」
サラ金大手のアコムが債務整理を申し立てた債務者に対し、水増しした債務残高を提示していた「過払い」隠し事件で、サラ金による多重債務の救済にとりくむ「武富士被害対策全国会議」(代表・新里宏二弁護士)は二十四日、関東財務局に同社の行政処分を要請しました。
債務残高の水増しは債務者をだまして本来の額より多く支払いをさせることから、同会議は「これは集団詐欺事件だ」と指摘。被害の実態や組織的な関与の有無などの調査と、同社の行政処分、刑事告発を同財務局に求めました。
同日都内で会見した新里弁護士は、「被害額一億円の詐欺となれば大変な問題。根の深い詐欺事件だ」と強調しました。
武富士被害対策全国会議は同日、サラ金大手の武富士が、貸金業規制法に違反し債務者の生活の平穏を害するような取り立てをしているとして、同社を業務停止処分とするように関東財務局に申し立てました。