2002年12月19日(木)「しんぶん赤旗」
群馬県前橋市議会で、北朝鮮による拉致問題の徹底究明を求める決議をめぐって、公明党が提案した日本共産党へのデマ攻撃を含む決議案に対して、同じ市政与党の他会派からも「反省すべきは公明党ではないか」などの声があがり、自ら問題個所の削除を申し出る出来事がありました。
公明党が十二月市議会に提案した決議案には、「歴史的にこの問題に対して、一部政党が誤った認識を持ち、問題を棚上げしてきたことで解決を先延しにされた事実についても厳しく反省を求めたい」との一文が入っていました。
そこで、日本共産党市議団(中道浪子団長、三人)の中道団長が、公明党市議団の浦野絋一幹事長に「一部政党とはどこか」とただしたところ、「社民党と中道さんの党だ」と答えました。
日本共産党市議団は「事実をねじ曲げた文言だ」として、公明党に問題個所の削除を要求。あわせて、パンフレット『「反省」すべきは公明党ではないのか』(グリーンパンフ)をもって各会派をまわり、公明党が金日成体制を賛美してきた事実や、拉致問題や日朝問題をめぐる日本共産党の国会論戦の歴史や内容を訴えました。
他会派からは、公明党案に対して「まったくふさわしくないので削除を求める」「反省すべきは公明党であるから、修正文を用意している」「この決議を今出す必要はない」などの批判が寄せられました。これを察してか、公明党は十二月十日の議会運営委員会で、問題個所の削除を申し出てきました。その後、議会は意見書起草委員会での文言修正を行い、十八日の本会議で、「北朝鮮による拉致問題の徹底解明を求める決議」を全会一致で可決しました。