2002年12月17日(火)「しんぶん赤旗」
国会議員が日替わりで登場し、日本の政治から世界の問題までインタビューにこたえるFMラジオ(J―WAVE)番組「ジャム・ザ・ワールド」のコーナーに十六日夜、日本共産党の市田忠義書記局長が出演しました。「ほかの党の呼び名はみな幹事長。書記局長はどんな役職?」「小泉総理の北朝鮮問題のとりくみ方についての感想は」。聞き手の角谷浩一さんの質問に、ユーモアも交えて答える市田さん。約二十分間のトークとなりました。
|
「民主党の分裂騒動の感想は」と問われて市田さんは、「背景には、野党として自民党政治のここを変える対決軸がはっきりしていないことがあると思います。野党らしさをきちんとしてもらうのが大事でしょう」と問いかけました。
番組では毎回ゲストの政治家のリクエスト曲をオンエア。市田さんはサザン・オール・スターズの曲「平和の琉歌」をあげました。「歌詞がいいですね。『アメリカの傘の下 夢も見ました 民を見捨てた戦争の果てに…』。声高に反戦とかいわないで、こういうタッチは面白い。えらい気に入ったんですよ」。沖縄返還三十周年の思いも込めたといいます。
テーマは外交問題に――。日朝問題に関して市田さんは、「隣に非常に悪いヤツがいて、いつも何かあれば文句をいってくる家があるとする。家なら引っ越しできるが、国は隣に無法な国家があるからといって引っ越せないですから」と、北東アジア、世界と日本の平和のためにも国交正常化が必要と強調。拉致問題を利用した公明党の攻撃に、「拉致問題は人命、人権にかかわる、全国民が心を痛めている問題です。それを党利党略でしか扱わないのは情けない党だ」とのべ、北朝鮮の国際的な無法とたたかってきた党の歴史を紹介しました。
日本共産党と中国との関係に注目した角谷さんは、「中国を使って拉致問題で何か北朝鮮政府に語りかけることはできないか」などの質問も。市田さんは、「中国と意見の交換はしても、指図したり注文するものでない」と答えました。
番組最後に「”来年はこうやる!”という公約があれば」と問われた市田さんは、地方政治で進む無党派や保守の人びとと日本共産党との共同の新たな流れをあげ、「これは国政にも大きく影響します。ぜひ地方選挙でそういう変化をいっそう広げたい」と抱負を語りました。
これを受けて角谷さんは、地方政治での「オール与党」相乗りのツケがいま出ていることや、無党派の有権者の政治家、政党に対する変化をあげ、日本共産党に対して「この国をどうするのかのビジョンをもっと出してもらいたい。政権を担う可能性のある政党の一つにあるだけに、ぜひこれからの共産党の課題にしてほしい」と感想。市田さんは「改革の展望を示していきたい。がんばります」と答えました。