日本共産党

2002年12月13日(金)「しんぶん赤旗」

開発は独法化と分離

参院委決議

医薬品機構法案を可決


 坂口力厚生労働相は十二日の参院厚生労働委員会で、医薬品の安全対策、開発振興などの業務を一つの独立行政法人に統合する医薬品医療機器総合機構法案に関連し、新しくできる独立行政法人から医薬品の研究開発振興業務を「分離することを将来的な課題として検討する」とのべました。

 また、製薬企業の元職員の新独立行政法人への就職に一定の制限を設けると約束しました。

 委員会では、独立行政法人を安全対策や被害救済業務などに専念させるため、研究開発振興業務を分離させることなどを求める決議を賛成多数で可決しました。

 同法案をめぐっては、薬害被害者らの反対運動や日本共産党をはじめとする野党の追及のなか、坂口厚労相が五日の委員会で、医薬品の安全対策と開発振興の業務を一つの独立行政法人にするという法案の問題点を事実上認め、採決が見送られていました。

 十二日の厚労相答弁と決議は、こうした運動と論戦のなかでかちとられました。

 一方、同法案は傍聴につめかけた多くの薬害被害者らが見守るなか、自民・保守、公明の与党三党の賛成多数で可決されました。

 日本共産党は、「本来国が責任を負って直接実施すべき審査や安全対策の業務を独立行政法人に移し、医薬品や医療機器の安全確保や副作用被害者救済をなおざりにするものだ」(小池晃議員)と反対。研究開発を分離する決議には賛成しました。


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