2002年12月5日(木)「しんぶん赤旗」
出資法の上限金利引き上げや維持をねらうサラ金業界政治団体の政界工作を本紙が報道(十一月二十四日付)したあと、公明党参院議員が自身のホームページからこの政治団体との近い関係を示す記事を削除していたことがわかりました。
この議員は公明党の日笠勝之参院議員(同党参院政策審議会会長、前参院法務委員長)。
サラ金業界の政治団体「全国貸金業政治連盟」(全政連)は、出資法の上限金利の見直しがおこなわれる来年に向け、自民・公明などに政界工作をおこなっていますが、日笠議員は全政連の設立総会や定時総会に出席するなど近い関係にあります。本紙は、同議員が自身のホームページの「新聞記事」コーナ―で全政連との関係を示す公明新聞記事(二〇〇一年五月二十四日付)を掲示していることを指摘しました。
この記事は「現場の声を生かす出資法改正を 貸金業政治連盟総会で日笠氏」という見出しで、同議員の全政連総会での発言を写真付きで紹介。ここで同議員は、二〇〇〇年の出資法上限金利の引き下げで、「貸し手のなくなった顧客に上限金利以上で貸し出す違法業者が増加している」などの“認識”を示していました。これは、「金利引き下げ↓違法業者増加」と主張して、金利引き下げに強く反対するサラ金業界とまったく同じ論理です。
本紙は、こうした事実とともに、全政連が懐石料理店やホテルニューオータニで公明党と「懇談」したり、公明新聞購読料を約六十九万円も支出していたことなども報道しました。そのあとの同議員の記事削除ですが、ホームページには「随時更新」という説明しかありません。