2002年12月4日(水)「しんぶん赤旗」
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日本共産党の井上美代議員は三日の参院厚生労働委員会で、薬害のスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)患者の被害救済をめぐり、“入院と同程度の疾病状態ならば救済対象になる”と政令が定めているのに実際には通院患者が機械的に対象からはずされている事態の改善を求めました。
坂口力厚生労働相は「(政令に)書いてある通り適用すべきだと思う」と答弁しました。
SJSは、市販の風邪薬や鎮痛剤などあらゆる薬で発症の危険がある副作用被害です。全身がやけど状態となり、多くは目に重い後遺症が残ります。医薬品機構(医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構)による救済制度で医療費などが支給されますが、条件が厳しく、多くの被害者が放置されています。
井上氏は、「三分間に一度、目薬をささなければならない」「何度も角膜移植手術を繰り返した」など、長年通院し、苦しんでいる患者たちの実態を紹介。厚労省が通院患者を救済対象からはずしていることについて、政令では「入院と同程度の疾病の状態にあると認められる場合であれば、諸事情からやむを得ず自宅療養を行っている場合などを含む」と定められていることを指摘し、改善・患者救済を求めました。