日本共産党

2002年11月28日(木)「しんぶん赤旗」

八葉物流

名誉会長ら14人逮捕

「創価学会」まねて組織作り


 全国の約四万八千人から約千五百億円を集め破産した全国八葉(はちよう)物流(沖縄県北谷町)の幹部らが、同社の破たんを知りながら出資金を集めたとして、警視庁生活経済課と沖縄、愛媛両県警の合同捜査本部は二十七日、詐欺の疑いで元八葉グループの名誉会長田所収容疑者(68)ら十四人を逮捕し、関連会社元役員ら幹部の自宅など十三カ所を家宅捜索しました。

 八葉グループの商法は約二千億円を集めた豊田商事事件に次ぐ規模の大型詐欺に発展、同課などはより罰則の重い組織犯罪処罰法の適用も視野に事件の解明を進めています。

 「マルチ革命」を標ぼうした田所容疑者は古くからの創価学会員(ことし一月に除名)で、創価学会のマークから社名をとり、用語や組織をまねて組織づくりをし、創価学会内外で被害を広げてきたのが大きな特徴です。

 調べによると、田所容疑者らは既に同社が破たんしていた昨年十二月七日ごろから同月二十四日ごろまでの間、東京都渋谷区の無職女性(52)ら三十二人に、事業説明会で「商品の委託販売で、二年間で出資金の二倍を払い戻す」と偽り、十三回にわたり計六千九百三十万円を詐取した疑い。

 同課などの調べで、八葉グループは一九九九年十一月から今年一月までに、全国四十七都道府県の約四万八千人から千五百四十九億円を集めました。しかし、会員への配当が約千三百九十三億円と約90%を占め、健康食品の発注額が三十七億円にすぎないなど、同課などは同社の商法はねずみ講まがいの金銭配当システムと判断しました。

 また、約十九億一千万円の使途不明金があり、同課などは金の行方について田所容疑者を追及します。同社は今年一月、東京地裁で破産宣告を受けました。

 


もどる

機能しない場合は、ブラウザの「戻る」ボタンを利用してください。


著作権 : 日本共産党中央委員会
151-8586 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-26-7 Mail:info@jcp.or.jp