2002年11月23日(土)「しんぶん赤旗」
与党三党が提出していた有明海・八代海再生特別措置法が二十二日の参院本会議で賛成多数で成立しました。日本共産党、民主党などは反対しました。
これに先立つ二十一日の参院農水委員会で反対討論に立った日本共産党の紙智子議員は、法案が環境破壊の元凶である諌早湾干拓事業の調査や見直しを何ら保障するものではなく、実効性のない「再生」法にすぎないと指摘しました。
また、法案が推進する各種の公共事業にあたり、開発の規制強化が欠如したままでは、逆に環境の破壊や水産資源の枯渇に結びつくと警告。まず、ノリ不作等調査検討委員会が提言している排水門の中長期の開門調査を決断することを求めました。
これに先立つ質疑で紙氏は、水産資源回復と称して推進している海底の砂を別の漁場に盛砂する事業について、その効果も定かでなく、環境破壊にもつながると指摘。国の責任ある調査研究、適切な規制を要求しました。木下寛之水産庁長官は、「環境に配慮するよう必要な指導はする」と答弁しました。