2002年11月21日(木)「しんぶん赤旗」
全日本海員組合の片岡和夫副組合長ら代表は十九日、国会内の日本共産党控室を訪れ、外国籍船での安全対策と邦人保護の確立について要請を行いました。穀田恵二国対委員長と木島日出夫国対副委員長が応対しました。
今年四月、公海上を航行中の外国籍船(便宜置籍船)TAJIMA号内で日本人船員が比国人船員に殺害される事件が発生しました。
しかし、公海上の便宜置籍船では犠牲者が日本人であっても日本に刑事管轄権がないため、船籍国からの引き渡し請求があるまで長期間にわたり船内で被疑者を軟禁せざるを得ないという異常な事態が生じました。
今回の要請は、便宜置籍船で日本人が被害者となった重大事件で日本の刑法の適用などの法整備や邦人保護対策などの確立を求めるものです。事件のあったTAJIMA号乗組員からは「家族が安心して『いってらっしゃい』といえる対策を」との訴えが出されました。
穀田、木島両議員は国際取り決めを含め研究し、問題をどう打開していくか対応を検討していきたいと答えました。