2002年11月20日(水)「しんぶん赤旗」
日本共産党の佐々木憲昭議員は、十九日の衆院財務金融委員会で地域金融機関の合併を促進する地域金融機関組織再編特別措置法案の問題点を追及。合併の際に大手銀行が排除されておらず、自己資本比率が低下した大手銀行にも公的資金が投入できる仕組みになっていることが明らかになりました。
同法案では、金融機関から申請があった場合、自己資本比率を合併前の水準に回復させるために、資本増強をおこなうことができるようになっています。佐々木氏は「(たとえば)自己資本比率が15%と12%と高い水準の金融機関が合併するさいにも(15%に合わせて)公的資金を投入するのか」と質問。これに対し、竹中平蔵金融・経済財政担当相は、「合併前の自己資本比率を上限として、必要性、回収可能性を考慮して決定される。制度上、資本増強の可能性を排除するものでない」と答弁しました。
また佐々木氏は公的資金の注入の対象となる銀行について「地域金融機関に限定されるのか。それとも大手銀行の合併も対象になるのか」と質問。金融庁の藤原隆総務企画局長は、「対象金融機関から大手の銀行を排除しているわけではない」と答弁しました。佐々木氏は「体力がある金融機関に税金を投入するというのは、まったくの税金の無駄遣いだ」と批判しました。