日本共産党

2002年11月15日(金)「しんぶん赤旗」

宅建業協会 自民支部に1億6800万円

15県で4年間 公益法人の献金批判

衆院委で大森議員


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追及する大森猛衆院議員=14日、衆院決算行政委

 後援会などの支援をしてはならないとされる公益法人の宅地建物取引業協会(宅建業協会)が、全国十五の県組織で、自民党職域支部に四年間で一億六千八百万円もの政治献金をしていたことが分かりました。これは十四日の衆院決算行政監視委員会で、日本共産党の大森猛議員が明らかにしたもの。扇千景国交相は「いささかの疑義がもたれないように襟をただし、疑義をはらす措置をとっていきたい」と答弁しました。

 大森氏はこれまで、宅建業協会入会時に、自民党への入党や政治団体の不動産政治連盟への入会・会費納入の義務づけを追及。国土交通省は調査を約束していました。

 同省は、所管の全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)を通じ、定款や収支計算書から全国の宅建業協会を調査。十三県で政治献金をしていたことを公表しましたが、献金額については明らかにしてきませんでした。

 公益法人について、一九九六年九月の閣議決定は、後援会等特定個人の精神的経済的支援を目的にしてはならないとしています。

 大森氏は「公益法人が組織名で献金するのは会員の思想信条を踏みにじるもの」と批判。国交省が明らかにしなかった献金額について、独自の調査結果を明らかにしました。

 また大森氏は、同省発表の十三県以外、島根県と愛媛県の宅建業協会からの献金も判明したとして調査のずさんさをただしました。

 三沢真総合政策局長は「都道府県の宅建業協会に監督権限はないが、事実がもれていたのなら早急に調査したい」と約束しました。

 大森氏はさらに、自民党の清水達雄参院議員が、九八年の参院選挙で、全国不動産政治連盟に二万人の党員集めを依頼し、一億円の党費を立て替えさせ、党員集めの成功に多額の報奨金を支給していた問題を取り上げ、「宅建業界と政治が癒着した大問題だ」とただしました。

 法務省の樋渡利秋刑事局長は「一般論」としながら、党費肩代わりについて「本人の名義以外の名義や匿名で政治活動に寄付する行為は、政治資金規正法二二条の六第一項、このような寄付を受ける行為は同条の第三項に該当する」と答弁、報奨金についても公選法(買収罪)に抵触する可能性を示唆しました。

 


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