2002年11月15日(金)「しんぶん赤旗」
十四日の衆院特殊法人改革特別委員会で日本共産党の石井郁子議員は、日本芸術文化振興会の独立行政法人化について質問。芸術文化振興基金を増額し、国の文化芸術活動への介入・干渉をやめるよう迫りました。
文化芸術振興基本法が昨年成立しましたが、芸術文化振興基金からの助成が年々減り、二〇〇二年には十一億七千二百万円と、最高時の九一年の三十一億円のほぼ三分の一までになりました。
石井氏は、財政難にあえぐ劇団の実情を詳しく紹介し、「こうした劇団に助成をしないと芸術文化活動の重大な損失につながる」と基金の計画的増資をもとめました。
文化庁の銭谷眞美次長は「財政状況と振興策全体をみながら慎重に対応したい」と答弁。石井氏は、「何のための振興基本法だったのか」と冷たい姿勢を批判しました。
石井氏は、先に独立行政法人化された国立美術館・博物館にたいして文部科学省が、展覧会ごとに「内容的にも優れた展覧会」とか「理解できたか疑問」などと「業績評価」していることについて、芸術活動に対する干渉・介入だと批判。「こうしたやり方が芸術文化振興会や新国立劇場にも広がることになる。評価に芸術活動が左右されかねない。芸術文化活動にたいする国の評価はやめるべきだ」とのべました。